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1990.4.20『企業買収―M&Aの時代』奥村宏(岩波書店・岩波新書116) 紀伊国屋 amazon bk1 7andy

1990.4.20『企業買収―M&Aの時代』奥村宏(岩波書店・岩波新書116)


はしがき
第一章 M&Aとは何か
 1 一九八〇年代に日米を襲った嵐
   アメリカの超大型合併
   RJRナビスコの買収劇
   グリーンメーラー、ピケンズ
   ピケンズ対小糸製作所

 2 「会社を売買する」
   「会社を売買する」とは
   株式−会社支配の武器
   株式分散から集中へ

 3 乗取りの方法
   株式を買い占める
   委任状集め
   TOB、公開株式買付け
   第三者割当増資による「身売り」

 4 乗取りの防衛策
   安定株主工作と第三者割当
   自社株所有と持株会社

 5 乗取りの株価
   トービンのq、qレシオ
   株価を上げる材料

第二章 アメリカにおける乗取り
 1 合併運動の三つの波
   19世紀末と1920年代の合併運動
   コングロマリット合併−1960年代
   いわしが鯨を飲む

 2 第四の波=一九八〇年代
   超大型の敵対的乗取り
   乗取りを起こさせたもの
   機関投資家の行動様式

 3 LBOとは何か
   会社の資産を担保にして乗っ取る
   ジャンク・ボンドの利用
   「借金漬け」会社

 4 合併運動への賛否
   大統領経済諮問委員会の弁護論
   反対論−企業体質を弱くする

 5 株式会社の病理
   アメリカ経済破壊計画
   紙の経済
   会社を食い物にする

第三章 日本における合併と買収
 1 日本の合併の特色
   カネのいらない「話し合い合併」
   アメリカとの違い
   株式交換の場合
   合併効果への疑問

 2 系列化の実態
   系列会社の株式を所有
   トヨタ自動車の系列支配
   松下電器の場合
   株式取得の方法

 3 資本自由化と乗取り
   失敗したケース
   資本自由化にもかかわらず
   外資への「身売り」

 4 日本的買占め
   豊田自動織機の場合
   三光汽船によるジャパンライン買占め
   児玉誉士夫の仲介
   法人資本主義の裏街道
   グリーンメールと「日本的買占め」との違い

 5 会社側の自社株引取り
   なぜ引き取るのか
   自社株所有は商法違反
   三井鉱山事件
   買占めを防ぐ方法

第四章 安定株主工作と会社防衛
 1 安定株主工作の歴史
   財閥解体と資本自由化
   株価つり上げのしくみ

 2 株主所有の法人化
   支配証券としての所有
   日本の機関投資家
   個人投資家を追い出す

 3 相互持合い
   企業集団と独立系企業
   「花見酒」の不合理
   資本充実の原則

 4 会社防衛の思想
   会社が株主を選ぶ
   よそ者を排除
   労働組合の企業防衛
   国家防衛思想と会社防衛思想

 5 安定株主構造は崩れるか
   6−7割の株が安定株主所有
   エクイティ・ファイナンスの危険
   「法人売り」の危険

第五章 株式会社の「死に至る病」
 1 日本からの乗取り
   ソニーのコロンビア買収
   増えるアメリカへの進出
   一方通行の直接投資

 2 日米構造協議
   株式相互持合いへの非難
   「株を誰が持とうと自由だ」
   会社法モデルと共同体モデル

 3 会社を蝕む投機
   株高をもたらしたもの
   異常な企業金融
   含み資産と利益操作
   一億総投機家の時代

 4 株式会社の終焉
   アメリカ企業の場合
   日本企業の場合

結び 21世紀の企業像
   株式会社の発展と没落
   国有企業の私有化
   労働者の経営参加
   ペレストロイカ
   ポスト・フォーディズムと新しい個人主義
   新しい企業像


2005年2月


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