uwasano「楽しい読書日記」佐高信著作目録(1996-) > 1996.9.15『佐高信の反対尋問』佐高信著(徳間文庫)

「この対談のゲストは、佐高さんが人選なさっているんだろうけれども、あまり断られないでしょう。 断るとエライ目に遭う。 敵対関係になるとマズイというので、呼ばれたらとりあえず喜んで出てくる」。 喜んでにしろ、しぶしぶにしろ対論の場に臨んだ論者たち。 佐高信の容赦ない尋問のムチがふるわれる。 あらゆる諸相から、現在の日本を論じ、間断することのない、一級の対論集。 我々は、今どこにいるのか。

この作品は 『どうする日本、どこへ行く日本人』 (1992年9月徳間書店刊)と 『日本人の死角』 (1993年9月徳間書店刊)をもとに再編集しました。



同系統の本(徳間書店・対談集)
1992.9.『どうする日本、どこへ行く日本人』(徳間書店)
1993.9.30『日本人の死角』(徳間書店)
1995.3.31『日本人への毒薬』(徳間書店)
1996.5.31『佐高信の異論武装』(徳間書店)
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robo 『佐高信の反対尋問』佐高信対談集(徳間文庫)



政治
江藤淳 闘う批評とは何か―文学と憲法のはざまで  1993.9.30『日本人の死角』佐高信・対談集(徳間書店)
 相手の急所を突く批判とは何か?
 助け起こす批判か、殺す批判か?
 生き急いだ三島由紀夫と太宰治の生き方について
 文芸時評の延長としての日本国憲法批判
 戦後、日本の何が変わったのか?

船橋洋一  敗戦世代は何を糧に生きるか   1992.9.30『どうする日本 どこへ行く日本人』佐高信・対談集(徳間書店)
船橋洋一著作目録
 “アジアもの”は戦後、封印されてしまった
 プレスリーが社会主義を変えた
 中国は民衆のみずみずしい言葉をとり戻せるか?
 米中関係は日中関係よりも深いきずながある
 一九八〇年代で逆戻りしたアメリカ
 北方領土の解決を絶対に急がない、むしろチャンスに

船戸与一 「近代」を破綻させた民族問題
 革命のロマンが団塊の世代に火をつけた
 湾岸戦争はブッシュがフセインを使って企んだ陰謀!?
 フセインはナセルになりたいところがあった・・・
 イランは今、疲弊しきっている
 フランスの社会党政権は武器輸出に熱心だった
 民族問題は、状況しだいでどこにでも転がる
 日本には、転職はあっても転向の問題はない!?


経済
P.タスカ  金融モラル確立が「日本浮上」の鍵  1993.9.30『日本人の死角』佐高信・対談集(徳間書店)
 常に新しいブランドを必要とする日本
 企業はみなファイナンスで株式中毒になった
 「ミスをしたら責任を取る」原則の無視
 モラルハザードこそ、経済立て直しの手がかり
 日本の「システム成り立ちの時代」は終わった

深田祐介 日本企業を解く鍵「内面指導」  1992.9.30『どうする日本 どこへ行く日本人』佐高信・対談集(徳間書店)
 日本はいつも被害者意識を持ち、加害者にまわる
 ひたすら“半省”しつつ、経済的に繁栄する日本
 「内面指導」を進めるほど面従腹背を生む
 松下、トヨタがどう変わるかが、キーポイント
 アジアの目から見た東條英機の評価が必要
 「内面指導」ですべてが分かる日本株式会社
 とどまることのない永遠の忖度(そんたく)社会「日本」

奥村宏 「社富員貧」の会社本位主義を叱る
 指名解雇する経営者は経営者失格!
 日本は“会社大国の経営者小国”
 自ら批判の目を持つということ
 経営者は公選にすべし
 外部批判が有効性を持つシステム作りを
 兜町に刑務所を設置せよ
 「脱社独往」で行く勇気を持つ

霍見芳浩 十年後の日本をアメリカに見る
 アメリカ経済を悪くした「二十二人衆訪日」の意味
 経営や経済を比較することで、アメリカと日本が見えてくる
 アメリカ経済の苦しみは、十年後の日本の姿
 アメリカのマフィアは、リスクの高い株はやらない
 “内定拘束”を喜ぶ大学生の不思議
 ますます民主主義から遠ざかっている官僚専制国家・日本
 日本人同質論なぞ、明治以降作りあげたナンセンス
 個性を回復するには名指しで批判すること


ジャーナリズム
柳田邦男  ノンフィクションの「事実を見る眼」とは何か  1993.9.30『日本人の死角』佐高信・対談集(徳間書店)
 現代日本人の「生と死」
 宗教を前提にしない「よりよき生と死」
 「事実による物語」のはじまりに向かって
 人間の真実に迫るそれぞれの手法
 アンフェアーな取材ということ

本多勝一 堕ちたジャーナリズムが日本を滅ぼす  1993.9.30『日本人の死角』佐高信・対談集(徳間書店)
 奴隷になりたがる人間は個人か
 だからヒトラーは可能なんだ
 日本はタブーだらけの利権国家
 マスコミは情報を売るデパートだ
 本物は本物、偽物は偽物

高橋春男 いまこそ批評に毒を盛れ!  高橋春男著作目録
 批評に禁じ手は「あり」?
 政治家はそれなりに顔で性格がわかる?
 今まで築き上げたものを、笑いは一瞬にして壊す
 本人に会うと批評の鉾先が鈍る
 三十歳過ぎから女性である という哲学
 批評の毒は性欲から? フラストレーションから?


思想
久野収  目覚めよ! ジャーナリズム  1993.9.30『日本人の死角』佐高信・対談集(徳間書店)
久野収著作目録
 “十歳人間”の時代がやってきた!
 ジャーナリズムは現場から頭脳へ昇っていく知識
 幸福を求めると不幸になるパラドックス
 平等のコミュニケーションをどう作り出すか
 ジャーナリズムとアカデミズムの対立
 テレビのコミュニケーションとは?
 悪貨が良貨を駆逐しないための方策はあるか

陳舜臣  “儒教三千年”の本質に迫る!  1992.9.30『どうする日本 どこへ行く日本人』佐高信・対談集(徳間書店)
陳舜臣著作目録(チンシュンシン)
 書き替えられた孔子の教え
 巫祝(ふしゅく)が指導することで昇華されて儒になった
 もともとの儒は、「六芸(りくげい)」=マルチ人間が理想
 形式化が「笑い」の精神を抑えた
 「四頭の竜」は、儒教より、植民地になったことで繁栄した
 商売と儒教は相容れるのだろうか?
 中国と等身大になっている儒の教え

森本哲郎 “自決の思想”をどう獲ち取るか
 モラルに対する不感症が日本を滅ぼす
 今の日本のリーダーたちに対する自決の勧め
 名指しの批判をしても有効なのか?
 過労死をめぐるエートスの所在
 ルールの確立が日本を救う

くらし
山田太一 若者と中年、掛け値なしの対立  1992.9.30『どうする日本 どこへ行く日本人』佐高信・対談集(徳間書店)
 中年と若者のいったんガス抜きした関係
 一つ一つがシャープに日本企業を射るOLのセリフ
 本当に自分が幸福感を得るものをリアルにつきつめる若者
 求められる等身大の哲学 

伊集院静  “間違いがあって世の中”の現実を知る  1992.9.30『どうする日本 どこへ行く日本人』佐高信・対談集(徳間書店)
 海峡を 越えて野球見物 平和だい
 ワクでやる発想が限界を招く
 間違いを引っ張ってくるコツ
 園遊会などには、行ってはいけない
 山頭火の甘さ、女性が放哉を好きにならない理由
 田中角栄と石川啄木の共通点はいったい何か?
田中角栄著作目録
石川啄木著作目録
 「事業とは形を残すことが大事なんだ」
 アルバイトでうまく儲かる方法を見つけたが・・・

杉浦日向子 相撲は“異界”からのメッセージ
 相撲はスポーツではない、伝統芸能です
 力士に国民栄誉賞はいらない
 「道」を求める相撲なんてつまらない
 平均点が支える国、日本
 強くてモロいのが力士の魅力
 貴ノ花はまだ男じゃない
 無駄が文化を育む
 金髪外国人力士を待望、切望する


文庫版あとがき


1999年10月


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