uwasano「楽しい読書日記」佐高信著作目録(1977-1989) > 1986.1.『会社はこれでいいのか』(光風社出版)

1986.1.『会社はこれでいいのか』(光風社出版) 紀伊國屋 amazon
1989.3.15『会社はこれでいいのか』(徳間文庫) 紀伊國屋 amazon bk1

robo『会社はこれでいいのか』(徳間文庫)


第1章 当世流行企業を撃つ
1 就職人気企業の虚と実
 人気企業ランキングは美人投票!?
 サントリーの急落
 リクルートが虚像をつくる
 自殺者相次ぐ東京海上の体質
 同族企業トヨタの“大”運動会
 真冬の川でみそぎ研修の日立
 老害ドンの支配する会社
 毎日が社歌斉唱と七精神唱和で始まる
 これでも入社したい?
2 サントリーの文化戦略の実体
 大阪的企業体質
 ウィスキー成分表の疑問
 毒を失ったサントリー文化人
 怪文書事件とサントリー
 批判精神を欠いたCM文化
3 虚業リクルートの理念なき膨張
 “お手伝い産業”の躍進
 日本一の情報産業をめざす
 学生広告マンの非凡な商才
 学生のためのリクルートか、企業のためのリクルートか
 広告情報とは何か
 リクルートが震撼した日
 「お客さんは二つです」の実際
 大きくなりすぎたか、リクルート
4 西武鉄道グループの“裸の大様”
 法人税ゼロの不思議
 グループ各社で割り当て墓参
 堤清二の労使協調批判
5 ソニーを覆う同族の影
 どこのまねでもない社名<SONY>
 <独裁政権>との批判も
 会長夫人の<対談>

第2章 ゆれるサラリーマン
1 新・能力主義時代の勝者と敗者
 「自分の職場を自分で探せ!」
 大組織病の一流企業を蹴る
 日本的経営が崩れはじめる
 三十二歳支店長誕生の野村証券
 デキる奴だけにポストと金を
 年棒制の導入が選別の口火を
 思いやりある“首切り”
 失意の退職者のために
 再就職先のポイント
 終身雇用制の崩壊と忠誠心
 もう「愛社心」は要らない!?
 巧妙な辞めてもらうシステム
 “人事開国主義”の幕開き
 もう日本的な「和」の経営は望めない
 現代を生きる個性の時代
2 サラリーマンのもう一つの顔 異色サラリーマン群像
 甲賀流忍者/“忍者”は趣味でやっているんじゃない
 素人建築家/鉄筋二階建ての家を自力で建てる
 司法試験受験/四十八歳で一念発起、最年長で合格
 ミニコミ誌編集、発行/転職を契機に、エスペラント雑誌にのめり込む
 歴史書を自費出版/海外駐在員の必須教養科目
 カタツムリ収集/コレクター歴三十年の超アマチュア
 「ひとり新聞」編集、発行/自分史をつくり友人をつくる
 イスラム教信仰/お茶も飲めない断食月
 健康マラソン/二十キロのマラソン通勤
 余技は会社に役立たないものほどいい!?
 
第3章 反逆するサラリーマン―企業小説・ビジネス雑誌を読む
1 エリート課長の反乱 高杉良『懲戒解雇』紀伊國屋
高杉良著作目録
2 会社を問う 渡辺一雄『退社願』 紀伊國屋
渡辺一雄著作目録
3 組織悪への怨念 森村誠一『ピラミッド社会の底辺から』紀伊國屋
森村誠一著作目録
4 サラリーマンが自殺する時 清水一行『支店長の自殺』 
5 巨大組織に立ち向かう一匹狼 邦光史郎『社外極秘』紀伊國屋
邦光史郎著作目録
6 ビジネス雑誌を斬る 現実離れしたサクセスストーリー
 ナマの情報がないとつまらない
 城山三郎の情報の読み方(1)正確な情報
 城山三郎の情報の読み方(2)腐らない情報
 企業が個人を大切にする時代はくるのか
 男を売る“講談雑誌”
 ビジネスマンの「飢え」は癒されない

第4章 新時代の新経営者(ニューマネージャー)
 ミサワホーム社長 三沢千代治 企業に“ナマズ”を入れる
三澤千代治、三沢千代治著作目録
  イワシとナマズの関係
  自分は二度死んだ
  ウチの会社はいらない
  「自分より優秀な人」を採る
 日本ナレッジ・インダストリ社長 西尾出(いずる) みんなで夢を追う
  企業はハッピーなコミュニティー
  「管理職の反乱」起きる
  安定よりロマンを求めて
  「情報」は情けに報いること
 東ソー社長 山口敏明 工業連盟の設立を主張
  新たな“経営者像”を求めて
   人生の師との「至福のつながり」
   さわやかな交代劇
  住友海上火災保険社長 徳増須磨夫 損保は「未来」を読む商売
   入社案内は「ぼうや」パンフ
   クリーンヒット「優雅に女したい」
   「学校型」から「ビジネス型」へ
  林原社長 林原健 減点法では人は育たない
   売れるか売れないかは社長の責任
   宗教と科学は車の両輪
   日本刀の精神を忘れるな
   愛される会社づくりが使命
   山岡鉄舟の姿がダブる
  ヤマト運輸会長 小倉昌男 官業を食った男
小倉昌男関係目録
   運輸相なんていらない
   官業喰ったサービス革命
   全員が自立して動け
   全員経営の受け皿は風通しの良さ
  オリックス社長 宮内義彦 球団をもった「リース博士」
宮内義彦関係目録
   どうなるかわからなかったリース業
   自ら親会社のシッポ断つ
   “所有欲”に挑戦する業界の最古参
   「宮内君が喰ってかかった」
  アート引越センター社長 寺田千代乃 サービスにエンド・マークなし
   あの子はしっかりしすぎ
   倒産の危機から「引越し」へ
   いきる客への気配り
   消費者ローンでCM放映
   社員とのかたい絆
   妻と母と、そして社長と
   九九%しか満足させていない
 住友商事社長 伊藤正 『逆命利君』を実戦
『逆命利君』佐高信著(講談社文庫)
   イエスマンが風通しを悪くする
   愛犬は「ブレーブス」
   老人の跋扈が害をなす
   底のない財布は使うな
   社長は従業員を含む総意で決まる
   「国際化」の中の責任をみつめる
  イトーヨーカ堂社長 伊藤雅俊 「人は好みによって滅ぶ」
   言いだしっぺが責任をもってやれ
   自由にものを言わせ、やらせる
   人間はやはり時代の申し子
   企業家と経営者は違う
   人は好みによって滅ぶ
  東京ソワール社長 児島絹子 「礼服革命」を決断
   十五の夏に迎えた大転機
   「草野はすばらしい人でした」
   夫の愛情で乗り越えた“挫折”
   繁栄への緒となった決断
   苦渋と悲愴を越えて
  東京青果会長 川田光義 古い体質のヤッチャ場に大ナタ
   みかん農家に生まれる
   池田勇人との縁で宮沢喜一の秘書に
池田勇人著作目録
   大反対を押し切り、符丁の廃止を断行
   四十八歳からの健康法

第5章 経営者の器、経営者の条件
1 宗教を求めた経営者
 伊庭貞剛 孤独を支えた『臨済録』の禅
伊庭貞剛著作目録
 大原孫三郎 財産は神からの預りもの
大原孫三郎著作目録
 土光敏夫 “荒法師”の決断を生む法華教
土光敏夫著作目録
 山田光成 釈尊の“衆生を救え”を事業の精神に
2 社長の仕事と人生を支える本
 チェーホフの人間学・人生には味がある。
 真実と含蓄のある善意の文学
 オーウェルに心の痛みを読む
 ビジネス書は経営危機に役立つ?
 「治者」の生き方に関心
 企業人と自由主義思想
 古典を読み、自分の心をみつめる
 心の支え、糧としての読書
 戦争体験派の個性的な眼
 「好物はコメ」では寂しい
3 社長の座を追われた社長 人望なき経営者の悲劇
 銀行合併を成就できなかった長谷川重三郎(第一銀行)
 取締役の連判状で辞任に追い込まれた岡藤次郎(三菱油化)
 好業績をあげながら追放された欠田冨太郎(旭海運)

文庫版のためのあとがき

解説 梶原一明


1999年11月


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