『当世企業案内』佐高信著（社会思想社・現代教養文庫）

はじめに 第１章 ミドルに苛酷な日本企業 　働き盛りを襲う壮絶な戦死 　　「仕事だけは誰にも負けない」の危険性 　　目立つ働き盛りの「突然死」 　　他人本位の職業的戦死 　　サラリーマンの口に出せない言葉とは 　　「男が仕事で死ぬのはロマンか！？」 　　会社ばなれのできない世代 　　打ち込める仕事ゆえの悲劇 　　欲のない仕事人間で日本企業はもっている 　　出世コースの人ほど不健康に 　　企業の健康概念は低下している 　　「働くこと」は人間の本然の姿か 　課長という「危険な椅子」 　　出世主義の悪徳型中間管理職 　　中間管理職として必要な姿勢とは 　　「団塊の世代」と管理職ポスト不足 　　課長、この「危険な椅子」 　　 第２章 この企業、この小説 　損保業界の虚と実 　　東京海上・渡辺文夫の苦闘 　　損保にも「冬の時代」 　　安田火災の内紛劇 　　生保外務員の生態 　総合商社の昨日と明日 　　商社マンが行く 　　安宅産業の崩壊 　　総合商社はどこへ行く 　銀行を待ち受けるもの 　　幻の合併劇（１）三菱と第一 　　幻の合併劇（２）三井と三和 　　訪れるか、「合併の季節」 　　支店長の非情と哀しさ 　日陰の花サラ金 　　「カネ」は売るもの 　　夜の主役、アングラ・マネー 　　暗躍する知能ギャングたち 　黒衣に徹するホテル・旅行業者 　　ホテル戦争の内側 　　黒衣・ホテルマンの世界 　　大が小をのむ 　　「男のロマン」を演じた男たち 　百貨店は呉服屋体質から抜け出せるか 　テレビ・広告業界の横暴伝説 　　民放界のドン・今道潤三の伝説 　　広告業界のマンモス・電通 　　不透明な同族企業 　　同族企業の恥部 　試練の電機・エレクトロニクス産業 　　土光敏夫という男 → 土光敏夫著作目録 　　小説の素材、松下電器 　　大脱走コスモ・エイティ 　　三井から独立した男 　自動車業界の暗部 　　すさまじいスパイ合戦 　　日米自動車戦争 　　告訴も恐れぬ書き手の気迫 　　サラリーマンの出世争い 　　成長企業には野心家がふさわしい 　化学業界に明日はあるか 　　三菱油化の社長追放事件 　　「組織の三菱」に起きた造反劇 　　「エリートの反乱」の土壌 　　家族経営の虚構 　　労組委員長の恐るべき専横 　製薬業界の黒い腐敗 　　丸山ワクチン問題の背景 　　癒着の構造 　　汚れた白い巨塔 　　薬九層倍 　　利潤追求に血道をあげる経営者 第３章 同床異夢の政・官・財 　政治と密接にからむ建設業界 　　政治献金を捻出する法 　　談合の実態 　　幾重にもからむ政治 　　宮仕え身の怨霊 　航空業界とロッキード事件 　　仕掛けたのは企業 　　ライバル日航・全日空の確執 　　事故さえも権力闘争の手段に 　　法を無視する「業務命令」 　　社会にタレ流した病理的影響 　官僚たちの思想と行動 　　「大臣」と呼ばれたモーレツ次官 　　企業の国内向けの内ヅラと国外向けの外ヅラ 　　官僚の抱く国家意識と行動 　　華麗なる一族たち 　表裏一体の政財界 　　ニッポン献金部長の花道 　　まさに表裏一体の政財界 　　身辺警護を笑った木川田の気骨 　　利権と勲章が坐るシルバーシート 第４章 会社は誰のもの 　けじめなきトップたち 　　日本カンパニーで自殺するのはミドル 　　下へ下へと転嫁される責任 　　社長が自殺しない背景とは！？ 　　創業者社長の三つのタイプ 　企業は家業か！？ 　　ソニー神話の崩壊 　　日本楽器とソニーに見るファミリー経営 　　人材”女王蜂”論 　まだ残る旧型人材観 　　ホンネのメッセージ 　　「猛烈」教育と経営者 　優良企業の条件 　　１　世襲経営をやめよ 　　２　ハイブリッド経営の推進 　　３　役員定年制の確立 　　４　社宅をやめよ 　　５　主婦感覚を生かせ 　　６　分権制を採用せよ 　　７　新人を人間として扱え 　＜付＞この企業、この小説「一覧」 ＜銀行＞ 三和銀行　笹子勝哉『頭取敗れたり―小説銀行合併』（講談社文庫） 関連 滋賀銀行　和久峻三『裁かれた銀行　滋賀銀行九億円横領事件』（角川文庫） 関連 住友銀行　広瀬仁紀『戦略合併』（光風社ノベルス） 関連 　　　　　　笹子勝哉『ローマの罠　小説国際金融戦争』（東都書房） 関連 　　　　　　大下英治『総裁選銀行　小説・平和相銀事件』（双葉社・双葉文庫） 関連 第一勧業銀行　高杉良『大合併』（講談社文庫） 関連 太陽神戸銀行　山崎豊子『華麗なる一族』（新潮文庫） 関連 千葉銀行　清水一行『首都圏銀行』（角川文庫）（集英社文庫）（徳間文庫） 関連 東京相互銀行　清水一行『頭取室』（光文社文庫）（角川文庫）（集英社文庫） 関連 日本興業銀行　高杉良『小説日本興業銀行』（角川書店）（講談社文庫） 関連 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1999年9月

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